ゲートとは何か?
ゲートは、ポリマー溶融物がキャビティに入る小さな開口部(またはオリフィス)です。特定の用途のためのゲート設計には、ゲートのタイプ、寸法、位置の選択が含まれます。ゲート設計は、部品と金型設計、部品仕様(外観、公差、同心度など)、成形材料の種類、充填材、金型プレートの種類、経済的要因(金型コスト、サイクル時間、許容スクラップ量など)によって決定されます。ゲート設計は、部品の品質と生産性にとって非常に重要です。
シングルゲートとマルチゲート
溶融流の長さが実用的な限度を超えない限り、通常は単一ゲートの方が成功率が高い。複数のゲートを使用すると、各ゲートからの溶融流が合流する部分に、常にウェルド・ラインやメルド・ラインが発生する。細長い部品を除き、(エッジ・ゲートではなく) 部品本体への単一ゲートの方が、材料、温度、パッキン の均一な分布が保証され、配向効果も向上する。部品本体に単一のゲートを設けると、工具のイニシャルコストは高くなるかもしれないが、スクラップ率の低下と部品品質の向上により、この費用はすぐに正当化される。
ゲート寸法
ゲートの断面は通常、部品ランナーや部品の断面よりも小さく、部品に目に見える傷跡を残すことなく、部品を簡単に「脱ゲート」(ランナーから分離)することができる。ゲートの厚さは通常、部品の厚さの3分の2です。パッキング終了は、ゲート内の材料が凍結温度以下になった時点と特定できるため、ゲートの厚さはパッキング時間を制御します。ゲートが大きいほど、粘性(摩擦)加熱が減少し、低速度が可能になり、高いパッキング圧力を長時間かけることができます。外観、低残留応力、寸法安定性を重視する場合は、より大きなゲートをお選びください。
以下の図1は、私たちがゲートサイズを説明するために使用する用語を示しています。
ゲート位置
ゲートの位置は、金型への充填が迅速かつ均一に行 われるように選定する。ウェルド・ラインとエア/ガス抜きは、部品の外観と強度に最 も影響を与えないように配置する。ゲートは残留応力の高い場所であるため、使用中に外 部応力の高くなる場所から離して配置する。
ゲートを荷重のかかる部分から離して配置する。ゲートでの高い溶融圧力と高い流速により、ゲート付近は大きな応力を受ける。
薄い部分や厚みが急激に変化する部分からゲートを離す。
こうすることで、ヘジテーションやシンクマーク、ボイドを避けることができる。